東芝社長が辞任 経営陣と対立

東芝は14日、臨時取締役会を開き、車谷暢昭社長兼最高経営責任者(CEO)が辞任を表明した。英投資ファンドのCVCキャピタル・パートナーズによる東芝買収提案などを巡る経営陣の対立が背景にあるとみられる。後任には、前社長の綱川智会長が復帰した。



 車谷氏は「物言う株主」といわれる大株主のファンドとの関係が悪化し、2020年の株主総会では再任議案への賛成票が6割弱にとどまっていた。

 一方、CVCは6日付で東芝に対し、東芝株を2兆円規模で買い取って株式を非公開化する初期提案を行っていた。「物言う株主」の影響力を排除し、経営判断を早める狙いがあるとみられる。

 ただ、車谷氏は東芝に転じる直前までCVC日本法人会長を務めていた経緯があり、東芝内では買収提案の不透明さを指摘する声も出ていた。

 東芝の永山治取締役会議長(中外製薬名誉会長)らは、これまでも経営方針や大株主のファンドなどとの関係を巡って、車谷氏の経営姿勢を問題視していた。14日の臨時取締役会では、取締役から車谷氏の解任動議が提出されるとの見方もあったが、車谷氏が自ら辞任を表明する異例の事態となった。

 車谷氏は元三井住友銀行副頭取で、東芝の不正会計問題後の経営立て直しを任され、18年4月に東芝のトップに就いた。【井川諒太郎】

最終更新日:4/14(水)12:38 毎日新聞

引用:https://news.yahoo.co.jp/pickup/6390614

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