GoTo 救われぬ外食チェーン

「結局、予約サイトばかりが儲かる仕組みではないか。それに加えて、大手予約サイトに顧客を奪われてしまったら目も当てられない。今までの努力は何だったのか」

 約100店舗を運営するある外食チェーン経営者は悔しげにそうこぼす。

 不満の矛先は、2020年10月から始まった政府の外食向け消費喚起策「Go To Eat(イート)キャンペーン」だ。

■23日間で1535万人が予約

 委託費なども含めて約2000億円の税金を投じるGo To イート。利用手段は、①購入額の25%分が利用可能額に上乗せされるプレミアム付き食事券を買う、②オンライン飲食予約サイトを通じて予約・飲食することで次回以降に利用できるポイントを得る、の2つがある。

ローストビーフ高級店「ロウリーズ・ザ・プライムリブ」などを国内で49店舗運営するワンダーテーブルの秋元巳智雄社長も、大手予約サイトからの脱却を進めてきた。「大手予約サイトを解約する事業者が増えてきた、ここ2~3年の業界の潮流とGo To イートは逆行している」と指摘する。

 外食向け人材サービスのクックビズが行った調査からも、外食事業者の大手予約サイト離れの傾向が見て取れる。サイトを「積極的に利用する」と回答した外食事業者は、2017年12月時点の13%から2020年3月時点で3.9%に落ち込んだ。

最終更新日:11/3(火)16:31 東洋経済オンライン

引用:https://news.yahoo.co.jp/pickup/6375428

その他の新着トピック