居酒屋大手5社 全体の1割閉店

居酒屋チェーンで店舗閉鎖が広がっている。大手5社の合計で今春以降、全体の1割にあたる計約420店の閉店が決まった。新型コロナウイルスの感染拡大で客足が遠のき、歓送迎会など職場の宴会も激減している。外食業界では、持ち帰りが多いファストフードや、ファミリーレストランなどで売り上げに回復の動きもみられ、明暗が分かれてきた。



 「甘太郎」などを展開するコロワイド、チムニー、ワタミ、「金の蔵」などの三光マーケティングフーズ、「磯丸水産」などのSFPホールディングス(HD)の5社分を読売新聞が集計した。閉店数には、グループが運営する他業態の飲食店も含む。

 コロワイドは、9月の売上高(既存店ベース)が前年同月比22%減と7か月連続の減少となった。約2700店のうち、不採算の居酒屋を中心に約200店を閉店する計画だ。ワタミは、約490店のうち、主力の「ミライザカ」など65店を閉める。

 外食の業界団体である日本フードサービス協会によると、居酒屋やファストフード、ファミリーレストランなどの9月の売上高は、全体で前年同月比14%減となった。特に、居酒屋は約47%減と大幅な落ち込みが続く。繁華街の店舗が多く、他業態に比べて敬遠されやすいとみられる。

 調査会社エヌピーディー・ジャパンの東さやかフードサービスシニアアナリストは、「好立地だった駅前の居酒屋ほど、コロナ禍で売り上げが厳しい」と話す。

 一方、持ち帰りが多いハンバーガーなどのファストフード(洋風)は、9月の売上高が前年比約3%増と堅調だ。持ち帰り需要が増えているファミリーレストランも、中華や焼き肉では前年比で9割程度の水準まで売り上げが回復してきた。

 居酒屋チェーンでは、業態転換の動きも目立つ。ワタミは、居酒屋の3割にあたる120店を焼き肉店に切り替える計画だ。

最終更新日:11/2(月)13:10 読売新聞オンライン

引用:https://news.yahoo.co.jp/pickup/6375337

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