乳幼児(0歳から就学するまで)は、「なんでそうなる?」と大人からすると不思議に思う行動をとることがあります。車や電車のおもちゃ、子どもたちは必ず一度はハマります。実は、車も電車も赤ちゃんから大人まで引きつける魅力が隠されていたのです。小児科医・小児神経専門医の小西薫さんに「#乳幼児の謎行動」を聞きました。(withnews編集部記者=橋本佳奈)
ーー車や電車など、子どもが大好きなグッズは昔から数多くあります。幅広くおもちゃを与えていたつもりですが、いつの間にか、車輪ものばかりに。子どもが「車輪もの」に興味を持つのはなぜでしょうか。
<相談者:2歳の息子がいる女性記者(37)>
(募集した質問をもとに筆者が小西さんに取材しました)
赤ちゃんから成長していくにつれて、できることが増えていき、できるようになったばかりの自分の力をどんどん試したくなり、遊びも広がっていきます。
0歳代は、動けなくても、手を伸ばして物を触ったり、見たり、五感から刺激を受けて「感覚運動遊び」をします。
そして、1歳ごろから、自分から物を動かす「操作的な遊び」、そして2歳に近づくと「見立てつもり遊び」つまりごっこ遊びというようにどんどん遊びの領域が広がってきます。どの領域にも幅広く、長くおつきあいができるおもちゃが、車輪のついている電車や車なのです。
ーー大人はどうやって付き合っていったらいいのでしょうか。
幼児期になると、家事の合間など忙しい時にでも、「見て見て」と声をかけてきます。それに応じてあげることが一番大切です。でも、ずっとはりついていないといけないというわけではありません。「遊びも学び」ではありますが、教育的に関わろうと手を出しすぎないで良いのです。
子どもは自分から能動的に色々と遊び方を見つけていきます。大人は「黒衣」のつもりで、ちょっとアイデアを出してあげたり、困っていたらやり方を教え、道筋だけ分かるようにしてあげたりするつもりでいましょう。子と同じ目線でその場で一緒に楽しんでください。
最終更新日:2/28(日)7:00 withnews