「紅麹」小売各社にも影響広がる

小林製薬が製造・販売した「紅麹(こうじ)」成分による健康被害をめぐる問題の影響が小売業界にも広がっている。百貨店やスーパーなどは、原料を使った商品の自主回収に乗り出した。ただ、小林製薬は原料の具体的な供給先企業を公表しておらず、同社と直接取り引きがない小売業者は、納入される商品の情報を把握しづらい。情報収集に混乱が生じ、回収が遅れるケースも懸念される。



「百貨店に最終的な情報が入るまでは時間を要することが想定される」

大阪市内のある百貨店の関係者は困惑した様子でこう話す。百貨店に入る店舗では調査が進むが、店舗に入る業者がさらに別の業者から原材料を仕入れていることもあり「どんな商品に原料が使われているのか、まとまった情報がほしい」と漏らす。

ほかの百貨店も対応に追われ、松屋は銀座店と浅草店に入る和菓子店などの商品を回収。高島屋大阪店は「本田味噌本店」の「紅こうじ味噌」やパンなどの材料を販売する「富澤商店」の「紅麹パウダー」の販売を中止した。

スーパーでは、全国に308店舗を展開するライフコーポレーションが宝酒造の日本酒などを回収。イオンも27日、プライベートブランド(PB)の「トップバリュ」で食品7品目を自主回収すると発表した。

ドラッグストアも回収の動きが相次ぐ。「ツルハドラッグ」を展開するツルハ(札幌)は22日から全店舗を調査し3商品を店頭から撤去済み。小林製薬の原料を使った他社の商品も回収した。

同じく小林製薬の3商品を撤去したキリン堂(大阪)の担当者は「今後(原料が含まれていると)新たに公表される商品の中に、店頭に並んでいるものがある可能性もある」と困惑している。

健康食品メーカーも、ディーエイチシー(DHC)が27日までに、台湾で販売するサプリ「DHC濃縮紅麴」の自主回収を発表。森川健康堂(熊本)も同日、子供向けサプリメントの自主回収を始めたと明らかにした。(清水更沙、田村慶子)

最終更新日:3/27(水)22:39 産経新聞

引用:https://news.yahoo.co.jp/pickup/6496044

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