ガラス大手のAGCは28日、ロシアでのガラス製造販売事業を売却したと発表した。約1年前から売却を検討していたが、ロシアによるウクライナ侵攻が長期化し、先行きの不透明感が増しているため、ロシア事業から完全に撤退する。
AGCはロシアに欧州法人の子会社として二つの工場を持ち、主に建築用ガラスなどを手がける。2023年12月期の売上高は2工場で計341億円。売却額などは非公表だが、ロシアで建築用ガラスの加工メーカーを経営する実業家へ譲渡したという。
為替の影響を受けて資産が目減りした損失が2億2千万ユーロ(約350億円)発生する見込みで、24年12月期の業績見通しにはすでにおり込んでいるとした。(宮崎健)
最終更新日:2/29(木)0:42 朝日新聞デジタル