2020年から2023年に入社した若手の社員1000人を対象に行ったある調査によりますと、仕事を辞めたいと感じている人が51%に上りました。若者の離職対策が大きな課題となる中、パナソニックが社内交流を目的とした運動会を開催しました。
東京・渋谷の国立代々木競技場。掛け声で始まったのは、踊りと玉入れを融合したダンシング玉入れに綱引き大会。参加者を見てみると、胸にはパナソニックのロゴが。これは大手電機メーカー「パナソニック」が開催した社内運動会です。
参加資格は、新入社員から5年目まで。対象となる社員の3割、およそ1200人が参加しました。こうして全国の社員を集めて運動会を行うのは初めてだということです。
「鹿児島から来てるんですが、営業所も7人と少ないので、たくさんの社員と会うのは初めて」(入社5年目の参加者)
「ちょうどコロナ入社と言われる世代。人に会えず相談しにくい環境が続いた」(入社4年目の参加者)
運動会に参加する社員は、出勤扱い。さらに勤務地から会場までの交通費などは全て会社が負担します。
パナソニックの品田正弘社長は運動会を開いた狙いについて、「分社化でどんなことをやっているのか分かっていない。コロナ禍という特殊な環境の中で入社したメンバーにこういう機会を作ってあげたいと思った」と語ります。
パナソニックでは社内カンパニー制を導入したことで、組織間の交流が課題となっていました。入社5年目までの社員に行ったアンケートでは、組織の壁を越えた協力体制について課題を感じると答えた人が44%に上りました。
コロナ禍で対面でのコミュニケーションも減った中、若手社員たちから交流の場が欲しいとの要望が出て、社内運動会の開催が決まったということです。
「Z世代の考えを経営に取り込んでいくことが重要。若者の熱量をどのように経営に生かしていくのかすごく可能性を感じている」(品田社長)
最終更新日:2/24(土)7:43 テレ東BIZ