再拡大や質重視 バーガー各社戦略

ハンバーガーチェーンの「バーガーキング(BK)」が、新規出店する空き物件を公募するという異例のキャンペーンを始めている。店舗網の拡大を加速するため、物件探しで消費者の協力を仰ぐ考えだ。背景には新型コロナウイルス禍を経ても、衰えなかった高い需要の獲得競争がある。一方で同業の中には店舗拡大よりも〝質〟重視にかじを切る企業もある。消費者の心を捉えるため、各社がポストコロナの出店戦略を模索している。



■ファンに望まれ拡大

「店舗数を増やしたいのですが、物件探しに困っています。バーガーキングにぴったりの空き物件を紹介してください」

BKはホームページでこう呼び掛けている。キャンペーン名は「バーガーキングを増やそう」。応募は住所など簡単な物件情報を入力し、画像データを添付するだけだ。実際に開店すれば10万円が贈呈される。募集期間は3月25日まで。

運営会社「ビーケージャパンホールディングス(HD)」(東京)によると、全国のファンから新規出店を望む声が多く寄せられ、店舗網の拡大強化を図ったが、物件探しが思うように進まなかったことが背景にある。

BKは平成5年に日本初進出を果たすも、低価格競争の影響などで8年後に撤退。19年の再進出後は初期投資が少ない商業施設への出店を強化してきた。

5日現在で業界5位の全国215店舗を展開。コロナ禍でも急拡大を続け、令和10年末には現在の3倍となる600店を目標に据える。店舗数の拡大による成長を目指す運営会社の担当者は「より多くのお客さまにご来店いただけるアクセスの良い物件を探している」と意気込む。

■モスは再拡大、マックは質を重視

「地域密着」を掲げる業界2位のモスバーガー(今年1月末現在1304店舗)は、コロナ禍で拡大策を一時見直していたが、4年度から再び積極的な出店策に転換させた。継続する旺盛な需要を取り込むため、年間数十店規模の純増を目指し、コロナ禍で増えた一等地の空き店舗などに出店している。

モスバーガーはピーク時には1700店舗に達していた。担当者は「利便性というよりニーズがある場所に出す」としつつ「まずは店の場所を知ってもらうことが大切」と話す。

最終更新日:2/15(木)19:02 産経新聞

引用:https://news.yahoo.co.jp/pickup/6491722

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