富山湾でイワシが大量発生です。氷見市の定置網には数十トンのイワシがかかっていて、船に引き上げることができないほどだと漁師は嘆き節。さらに、砂浜には100メートルにわたってマイワシが打ち上げられる異様な光景も広がっていました。
大量のマイワシが打ち上げられたのは、富山県高岡市の国分浜。8日までに100メートルにわたってマイワシ約1000匹が打ち上げられていました。
高岡市では、2023年2月にも、今回とは別の、松太枝浜に大量のマイワシが打ち上がっていて「生臭い」と周辺住民から苦情が入り処理に追われました。
2月8日と9日に氷見市沖で、漁師・曽場慎太郎さんが撮影した画像です。
定置網が大量のイワシであふれかえっています。
曽場さんによりますと、2月6日から大量のイワシがかかるようになり、その量は経験上、数十トンにのぼるとみています。
漁師・曽場さん:「イワシはひどいことになっている。網というか船に積みきれない量。全部のイワシを取り込むと船が沈んじゃいますというくらいの重さ」
曽場さんたちは氷見市宇波漁港を拠点に、氷見市沖に2つの定置網をしかけているということですが、1か所の網にかかったイワシだけで船がいっぱいになるため、水揚げせず海に放流するという“苦渋の選択”も視野にいれています。
漁師・曽場さん:「定置網2か所を操業すると1か所だけでも船がいっぱいになってしまうので、片方の定置網を撤去というか…網の部分を外してしまおうかと…。最初から網を追い込んでいって追い込んだ先で、海に放流みたいな感じ…。
記者:「もうイワシはいらないという感じですか?」
漁師・曽場さん:「そういうことですね」
富山県水産研究所がまとめた水揚げ量の速報値では、2月5日に氷見と新湊で計300トンのマイワシが水揚げされています。
2022年の富山湾でのマイワシの水揚げ量は年間で4263トン。1位のサバに次いで2位の漁獲量で、県水産研究所は「豊漁の時代」が来ているといいます。
最終更新日:2/9(金)20:08 チューリップテレビ