マツダが中型車マツダ6の国内販売を今春に終了することが分かった。防府工場(山口防府市)での生産も終える。その後は海外だけで生産、販売する。前身のアテンザ以来、20年余りマツダの主力セダンであり続けたが、スポーツタイプ多目的車(SUV)に人気が集まり、販売が低迷していた。
マツダ6はセダンとワゴンがある。排気量2200ccのディーゼルエンジン、2500ccと2000ccのガソリンエンジンがそろう。2023年3月期の世界販売は約3万4千台。約34万5千台のCX―5や約17万4千台のCX―30といったSUVとの差が大きく開いていた。
マツダは前身の初代アテンザを02年発売。ヒット車となり、苦境を脱するきっかけになった。走る楽しさを表すブランドメッセージ「Zoom―Zoom(ズーム・ズーム)」を初めて前面に掲げた。海外では当初からマツダ6として売り、国内では19年に車名を変更。22年に発売20周年の特別仕様車を追加した。
マツダは北米や欧州の一部で21年以降、相次いでマツダ6の販売を終了。中国でも23年、一汽乗用車に委託していた生産をやめ、販売も終えた。販売の比重がSUVに移り、マツダ6を販売し続ける意義が薄れていた。
引き続きタイなどで販売する。ベトナムでも組み立てており、日本での生産、販売終了後も続けるとみられる。
最終更新日:1/17(水)9:34 中国新聞デジタル