2023年の企業倒産は8497件に達し、前年(6376件)を2121件上回った。2年連続で前年を上回り、2015年(8517件)以来8年ぶりの水準となった。
コロナ支援策の縮小に加え、物価高や人手不足等によるコスト増に耐え切れなくなった中小企業の倒産が急増した。前年からの増加率(33.3%)は、バブル崩壊後で最も高くなった。月別推移をみても、2022年5月から20カ月連続で前年同月を上回った。とくに12月(806件)は2023年で最多となり、中小・零細企業を中心に年後半にかけて増加基調を強めた。
負債総額は2兆3769億300万円で、前年(2兆3723億8000万円)からほぼ横ばい(0.2%増)となった。負債トップはパナソニック液晶ディスプレイ(9月特別清算、負債5836億円)で、全体の4分の1を占めた。上場企業など大企業では原則として私的整理スキームを活用する経営再建が定着しており、年間を通じて大型倒産は沈静化が続いた。
最終更新日:1/15(月)13:30 帝国データバンク