11月求人倍率1.28倍 4カ月ぶり減

厚生労働省が26日発表した11月の有効求人倍率(季節調整値)は前月比0・02ポイント下がり、1・28倍だった。低下は4カ月ぶり。物価高の影響で企業が求人を控える動きが続いている。



 有効求人倍率は、求職者1人あたり何件の求人があるかを示す。11月の有効求職者数は0・2%増の187万人で、有効求人数は1・5%減の248万人だった。求人倍率はコロナ禍からの経済の回復に伴い昨年12月に1・36倍まで上昇したが、今年に入ってからは低下傾向にある。

 企業の足元の採用意欲を示す新規求人数(原数値)は前年同月比で4・8%減った。産業別で最も減少幅が大きかったのは宿泊業・飲食サービス業で、12・8%減となった。前年に新型コロナ対策の緩和に伴う訪日外国人客(インバウンド)の増加や、政府の補助事業「全国旅行支援」による追い風があった反動が出たことが、大きな要因を占める。食材価格の高騰も影響しているという。

 ほかにも、生活関連サービス業・娯楽業が12・5%減、製造業が10・5%減、建設業が7・3%減で、幅広い産業で大幅な減少が目立った。一方、教育・学習支援業が3・5%増、情報通信業が3・4%増と増えた。厚労省の担当者は「物価高などの影響を今後も注視する」と話す。

 また、総務省が同日発表した11月の完全失業率(季節調整値)は2・5%で、前月から横ばいだった。(楢崎貴司)

最終更新日:12/26(火)16:12 朝日新聞デジタル

引用:https://news.yahoo.co.jp/pickup/6486247

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