かつては庶民の味方として食卓に並んでいたサンマの価格高騰が収まらない。福島県内の水揚げ量は低水準のままで、価格は10年前の6~7倍に。「もはや高級魚」と消費者からはため息が漏れる。長引く不漁に漁師や販売関係者からも不安の声が上がっている。
「高くてなかなか手が出せない」。いわき市の団体職員仲山智恵(ともえ)さん(39)はサンマの値札にうんざりしたような表情を見せる。以前は職場の同僚との料理会に使うため箱買いするほどだったが、近年は子どものためにシーズン中に1回食卓に並べられれば良い方だ。「安価で楽しめるはずの魚。以前のような価格に戻ってほしい」と切実に願う。
最終更新日:12/19(火)12:16 福島民友新聞