FNNプライムオンライン日銀の植田総裁の発言を受けて円高が進んでいる。
円相場は、ニューヨーク市場でおよそ4カ月ぶりに一時1ドル = 141円台まで上昇したあと、8日の東京市場では、142円台から144円台での荒い値動きが続いている。
輸出関連企業の業績押し下げへの懸念が広がる中、日経平均株価は一時600円以上値下がりした。
このニュースについて、フジテレビ・智田裕一解説副委員長に聞く。
── 円相場では、およそ4カ月ぶりに一時1ドル = 141円台まで上昇するなど円高が続いているが、これ日銀総裁の発言がまだ尾を引いている形なのか?
植田総裁が7日に国会で行った発言がきっかけだが、その中でも、あるキーワードが大きなポイントになっている。
日銀・植田和男総裁「年末から来年にかけて、一段とチャレンジングになると思っている」
日銀は長期金利の上限を引き上げてきていて、金融市場では、日銀が金利を低く抑えてきたこれまでの政策・路線から卒業する方向に向けて、政策の修正に手をつけるのではないかとの観測が強まってきている。
そうなれば、金利が上昇する可能性のある局面が本格的にやってくるかもしれないということで、このところ日銀のトップである総裁の発言に市場関係者は神経質になっている。
そうした中で、金融政策の運営をめぐって、チャレンジング、つまり「挑戦的な状況になる」という言葉が飛び出したことで、円高をもたらすさらなる金利の上昇に向けて、政策の修正が近いのではととらえられた。
── 今後の円相場はどうなっていくのか?
日銀は12月の18日・19日に金融政策を決める会合を開くが、そこで今後の金融政策についてどう議論されるかが次の注目点となる。
ただ円相場は、日本だけではなくて、アメリカの金利も大きく影響してくるため、アメリカが金利をめぐる政策をどう変えていくのかも、今後のポイントになる。
最終更新日:12/8(金)20:40 FNNプライムオンライン(フジテレビ系)