代理店登録を取消 BM社の再建は

金融庁は30日付で自動車保険の保険金不正請求問題を起こした中古車販売大手、ビッグモーター(BM)の保険代理店登録を取り消した。BMを巡っては、伊藤忠商事などが経営支援に名乗りを上げているが、先行きは不透明だ。BMの再建について、早大大学院の長内厚教授に聞いた。



自動車は信頼感や安心感といった顧客の情緒に訴えかける価値を提供しなければいけない商品で、点検など長期に渡り顧客と事業者がかかわる。ビッグモーターはその価値を最悪なサービスで毀損(きそん)してしまった。経営再建は非常に難しい。

ただ、問題の原因としてクローズアップされた経営者が取り除かれ、社会的に信用のある支援企業にとって代わるのであれば再建の可能性はあると思う。再建には経営が大きく変わったということがわかるように社名を含めて、過去のイメージやステータスをリセットすることが重要だ。

支援の形態は資産査定後の判断次第だが、自動車整備は人手不足が深刻化している。店舗網は大きく、「ハコモノ」の資産として意味はあるが、恐らく営業や整備の人材を受け継がないと経営が成り立たないだろう。

支援者は時間をかけてでも、根本的に企業の文化を変えていくことに取り組まないと、この会社の再建はないと思う。自動車は長く顧客が使っていくモノなので、表面的な刷新だけだとすぐにメッキははがれてしまう。(聞き手 池田昇)

最終更新日:11/30(木)18:51 産経新聞

引用:https://news.yahoo.co.jp/pickup/6483448

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