飲食料品 今年の値上げ3.2万品目

主要な食品メーカー195社における、家庭用を中心とした12月の飲食料品値上げは677品目となった。単月の値上げ品目数としては2023年7月以来5カ月ぶりに前年同月を上回るものの、2000品目を超える値上げが常態化していた今年中旬までの推移に比べると大幅に少なく、年内で2番目に少ない水準となった。

 2023年通年の値上げ品目数は累計で3万2395品目、1回当たりの値上げ率平均は15%となり、22年の水準(2万5768品目・同14%)を上回る記録的な値上げラッシュの1年となった。ただ、23年中旬にかけて段階的な価格転嫁=値上げが浸透し採算性の改善が進んだほか、一部食品では値上げ後に販売数量が減少するといった消費者の「値上げ疲れ」による影響も加わったことで値上げの勢いが夏以降に鈍化し、当初想定された年間3万5000品目は下回った。

 一方、11月末までに判明した2024年の値上げは、オリーブオイルやゴマ製品など原材料、だし製品やケチャップなど調味料、冷凍食品などを中心に累計1596品目となった。単月で最も多い2月は1091品目と、23年10月以来4カ月ぶりに1000品目を上回るものの、いずれの月も23年同月を大幅に下回った。22年11月末時点で判明した翌年(23年)の値上げ予定品目数は、サバ缶やツナ缶といった魚肉製品、冷凍食品など加工食品を中心に6785品目に上ったのに対し、24年の値上げ予定品目数は8割減の水準にとどまる。値上げペースは総じて大幅な減速傾向をみせており、24年通年の値上げ品目数は最大で1万品目前後の水準が予想される。

 食用油の一斉値上げなどから始まった、約2年にわたる食品の値上げラッシュは「当面収束する」とみられる。

最終更新日:11/30(木)9:52 帝国データバンク

引用:https://news.yahoo.co.jp/pickup/6483398

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