亀田の柿の種 進化止めぬ戦略

新型コロナ感染予防で、宅飲みやオンライン飲み会をする機会が増えた。好きなお酒とおつまみを用意し、画面越しで友人・知人と酒を酌み交わす「おうち時間」は、ちょっとした幸せな気分を味わえる瞬間だ。

 そんななか、お酒のおつまみとして国民的人気を誇るのが「亀田の柿の種」。今回は亀田製菓株式会社 経営企画部 コーポレートコミュニケーションチームの池ノ上 雄樹氏に、米菓トップブランドとして人気の理由や商品開発で工夫していることについて話を聞いた。

「国民投票を実施した当初は『まずはお客様の声を聞いてみよう』といった認識でした。リニューアルするかどうかは全くの未定でしたが、投票1位が『7:3』となり予想以上に投票率が高かったんです。

 さらに2位に『8:2』が来て、当時の配合比率の『6:4』がまさかの3位になったことで、正式に比率変更へ向けた取り組みがスタートしました。賞味期限が担保できるかどうかなど課題も多かったですが、テストや分析を繰り返してひとつひとつ課題をクリアし、2020年5月に新黄金比率である『7:3』へリニューアルすることができました」

 それだけでなく、「定番御三家」と呼ばれる、醤油味・わさび味・梅しそ味がある一方、近年は女性をターゲットにしたカラフルで写真映えするような商品や期間限定の味、コンビニ限定の商品などを展開している。

2016年には長さ55.4cmにも上る巨大な亀田の柿の種を製作し、ギネス世界記録に認定。また、2017年には米菓で初の宇宙日本食の認証取得に成功し、まさしく話の「種」になるような話題を積極的に作り出している。

「当社にはお米を中心とした研究開発を行うお米総合研究所という部署があり、宇宙日本食への挑戦は当時そこに勤務する入社2年目の女性社員の発案がきっかけでした。『宇宙に行けたら夢があるよね』という想いから始まったプロジェクトでしたが、宇宙というとキャッチーで話題性があるので、若年層にも海外の方にも注目してもらえると当時のブランド担当者は考えたといいます。

 通常の『亀田の柿の種 6袋詰(200g)』は賞味期限が180日であるのに対し、宇宙日本食に認証されるためには1年6カ月の保存ができないといけない。これが最大の難関でしたが、研究員の挑戦が実り、無事に認証取得となりました」

最終更新日:2/7(日)8:47 bizSPA!フレッシュ

引用:https://news.yahoo.co.jp/pickup/6384426

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