元野村証券社長 田淵義久氏が死去

野村証券(現・野村ホールディングス)の元社長で、平成3年に発覚した大口顧客への損失補填(ほてん)などで社長を引責辞任した田淵義久(たぶち・よしひさ)氏が8日死去した。91歳。野村ホールディングスが10日発表した。



昭和7年生まれ。早大卒業後、31年に野村証券に入社し、福岡支店長や営業企画部長を務めるなど、主に営業畑を歩んで頭角を現した。専務、副社長を経て60年に53歳で社長に就任。前任社長で後に会長に就いた田淵節也氏(故人)とともに「大田淵、小田淵」と呼ばれる野村の実力者となった。社長在任時の昭和62年9月期決算では経常利益4937億円を計上して日本一となるなど、証券業界の地位向上にも寄与した。

だが、平成3年には大口顧客への損失補填や暴力団関係者との不透明取引などの不祥事が発覚し、社長を辞任。副会長をへて、相談役に退いた。7年には田淵節也氏とともに取締役に復帰したが、9年に表面化した総会屋への利益供与事件を受け、すべての役職を辞任した。

最終更新日:11/10(金)18:46 産経新聞

引用:https://news.yahoo.co.jp/pickup/6481262

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