楽天1-9月期赤字 携帯事業が不振

楽天グループが9日発表した2023年1~9月期連結決算(国際会計基準)は、純損益が2084億円の赤字となった。



 1~9月期の赤字は5年連続。契約者数が伸び悩んでいる携帯電話事業で基地局整備の負担が重く、大幅な赤字となったことが響いた。

 携帯電話事業の調整後営業損失は2662億円を計上した。KDDIの通信網を借りるローミングの契約見直しなどで設備投資を抑制し、前年同期の営業損失3714億円から縮小した。四半期ベースで損失額は812億円で、4~6月期に比べ12億円の減少にとどまった。

 携帯電話子会社の楽天モバイル(東京)の契約数は、データ通信無制限の「最強プラン」の導入もあり、8月に500万回線を突破。10月末時点で542万回線(速報値)となった。24年末までに800万~1000万回線を獲得して黒字化を目指す。

 同社は10月下旬、屋内でもつながりやすい「プラチナバンド」の割り当てを総務省から受けた。楽天グループの三木谷浩史会長兼社長は9日の決算説明会で、「来年春以降使える」と述べ、早期にサービスを開始する意向を示した。

 ただ、今後10年間で約1万局の基地局整備が必要で、投資負担は楽天グループ全体にとって重荷となる。赤字経営が続く中、来年以降には社債の大量償還も待ち受け、市場関係者らの間では財務への不安が高まっている。三木谷氏は「さまざまな形で銀行の協力、約束をいただいており、社債の償還に全く問題はない」と説明した。

最終更新日:11/9(木)19:36 時事通信

引用:https://news.yahoo.co.jp/pickup/6481160

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