FRBが利上げ見送り、2会合ぶり

米連邦準備制度理事会(FRB)は20日、物価上昇(インフレ)抑制のための利上げを見送り、政策金利の誘導目標を5・25~5・5%に据え置くと決めた。物価上昇率は依然として高水準だが、金融引き締めによる経済への悪影響が懸念されており、利上げの効果と副作用を慎重に見極める必要があると判断した。利上げ見送りは6月以来2会合ぶり、2022年3月に始まった今回の利上げ局面では2回目。



 8月の米消費者物価指数は前年同月比3・7%上昇。原油価格の上昇を背景に、伸び率が2カ月連続で前月を上回った。直近のピークだった22年6月(9・1%)より鈍化しているものの、FRBが掲げる物価目標(2%)を依然、上回っている。

 一方、8月の失業率は悪化したほか、オフィスビルを中心に不動産市況の低迷も続いている。また、新型コロナウイルス禍で免除されていた学生ローンの返済再開などが景気を下押しする懸念も浮上している。

 FRBは6月会合で11会合ぶりに利上げを見送ったが、インフレ再加速を防ぐため7月会合で0・25%の追加利上げをした。政策金利は01年以来22年ぶりの高水準に達しており、パウエル議長は経済指標に基づき利上げするかどうか慎重に判断する考えを示していた。年内はあと2回の会合が予定されている。【ワシントン大久保渉】

最終更新日:9/21(木)8:23 毎日新聞

引用:https://news.yahoo.co.jp/pickup/6476006

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