【ワシントン時事】米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長は21日、議会下院金融サービス委員会で証言し、根強いインフレ圧力を抑え込むため、年内に2回の追加利上げを行うとの市場の見方は「非常に良い推測」と述べ、妥当との認識を示した。
また、金融引き締めのペースは緩やかになると語った。
FRBは先週の連邦公開市場委員会(FOMC)で11会合ぶりに利上げを見送り、政策金利を年5~5.25%に据え置くことを決めた。同時に公表した会合参加者の政策金利見通しでは、0.25%の幅で年末までにあと2回の利上げが示唆された。
FRBによる急ピッチの利上げが経済に及ぼす影響は、これから本格化するとみられる。パウエル氏は今後の景気動向を見極める上で、いったん金利を据え置くことが賢明だと強調した。
ただ、インフレ率はFRBが目標とする2%を大きく上回って推移しており、「インフレ圧力は引き続き強い」と警告。目標水準に戻るまで「長い道のりがある」と、金融引き締めを続ける必要性に理解を求めた。
今後の政策運営については「金利をより高くするのは適切かもしれないが、一段と緩やかに行う」との認識を示した。行き過ぎた引き締めを避ける考えだ。
最終更新日:6/22(木)11:49 時事通信